データ活用

2021年11月22日

AI 翻訳の精度は大丈夫? 未来では英語学習や翻訳業務がなくなる?

ビジネスで英語の文書のやり取りをしなければないため、自動で、簡単かつ正確に翻訳してくれるサービスを求めている方多いのではないでしょうか。ここでは、 AI 翻訳の特徴や精度・翻訳家との違いなどについて解説します。近年、 AI 翻訳の精度は飛躍的に向上しています。ご自身の利用環境に応じたサービスを見つけ、業務に活用するための参考にしてください。

AI翻訳とは

企業が文書を翻訳する際、従来はプロの翻訳家に依頼するか、外国語に長けた社員を雇用するかの 2 択でした。ビジネスのグローバル化が加速度的に進む中、多言語に対応できる AI 翻訳サービスのニーズが高まっています。

AI 翻訳とは

AI 翻訳とは、人間の知的能力をコンピューターで再現する「人工知能(AI)」を使って他言語の文書を自動翻訳するサービスです。近年、その精度は飛躍的に向上しています。ビジネス性の高い専門用語にも対応しており、効率的かつ高い精度での翻訳が可能です。

自動翻訳とは

自動翻訳とは、入力した音声を即時かつ自動的に翻訳して出力するシステムを指します。リアルタイムで、双方向のコミュニケーションが図れるという利点があります。

例えば、駅や小売店にて訪日外国人の質問に対応する際に便利です。また、スマートフォンやタブレットに向かって話をし、翻訳できるものもあります。母国語の違うもの同士が、さまざまな会話を双方向で実現できるため、インバウンドへの対応や、海外旅行などで重宝します。

反面、以前と比べて精度は高まってはいるものの、ビジネスの場で使用するにはまだ十分とは言い難いのが現状です。

機械翻訳とは

機械翻訳とは、自動翻訳を行う際のプロセスの一部です。自動翻訳では、入力した音声を文字に変換してコンピューターが翻訳しますが、その翻訳過程で機械翻訳が行われるという仕組みです。その中でも、ニューラル機械翻訳(Neural Machine Translation/NMT)は、人間の脳神経細胞を模したネットワーク構造を成しており、膨大なデータに基づいてきめ細かで自然な表現で翻訳が可能です。

精度は高まってはいるものの、誤訳が発生することもあり、最終チェックは人の手によって行う必要があります。

AI 翻訳の特徴

ここからは、 AI 翻訳の特徴と取り入れるメリットについて説明します。

スピーディーに翻訳できる

自動翻訳を用いれば、スピーディーに翻訳できます。翻訳会社を介することなく、その場で翻訳が可能です。翻訳家に依頼すれば、手作業のため時間がかかるものも、 AI 翻訳であれば迅速に終わります。

コストを抑えて翻訳できる

翻訳家に依頼するのと比較して、コストを削減可能です。特に、マイナー言語や専門性の高い文書の翻訳は高価です。 AI 翻訳サービスやソフトウェアを利用する方が低コストで済みます。

自然な文章へ翻訳できる

最新のニュートラル機械翻訳を用いれば、従来の画一的な不自然な表現の翻訳ではなく、人間が日常的に使用するような言葉遣いと遜色のない表現で翻訳が可能です。

また、 AI の発達により、自動学習機能が進化しています。これにより、文章全体の意味を把握し、より自然な文章への翻訳が実現できるようになりました。

専門用語の翻訳もできる

従前の機械翻訳では、専門用語の翻訳に限界があり、十分に対応できませんでした。しかし、最新のAI翻訳では、専門・業界用語にも概ね対応できるようになりました。これによって、医療業界や食品業界など、専門用語を多用する業界・業種においてもより正確な翻訳が利用可能になりました。

グローバル化した企業が活用する場合、専門用語を翻訳するための社員教育が不要となり、時間やコストを削減してパフォーマンスを向上させるメリットがあります。

AI 翻訳サービスを選ぶときのポイント

ここでは、実際にどのような点に注意して翻訳サービスを選べばよいのかを解説します。

翻訳の精度に問題がないか

以前は難易度や専門性の高い文章の翻訳は精度が低く、ビジネスに利用するのは無理だと考えられていました。しかし、 AI の性能が進化し、今では TOEIC 960 点相当の精度を実現しているサービスもあります。翻訳家が行えば 7 時間ほどかかる作業も 2 分程で完了します(参照元:https://kigyolog.com/service.php?id=264)。

AI 翻訳サービスは、利用する企業に合わせて文体や言い回しをカスタマイズ可能です。また、辞書に専門用語を追加し、どう翻訳するかを指定していく必要があります。実際にサービスを利用してみなければ、このような使い勝手はわかりません。まずは、無料トライアルなどを利用して、試されることをおすすめします。

サービスの内容に不足がないか

翻訳ツールによって、言語や対応分野に得意・不得意があります。専門性が求められる業界の場合、自社の目的に適った利用が可能か否かを十分に考慮し、サービスを選ぶ必要があります。

チューニングは簡単か

前述のとおり、 AI 翻訳サービスは、企業の利用環境に応じてカスタマイズやチューニングができます。チューニングとは、翻訳に使用するAIを自社が求める環境に適合させ、精度を高めるためのトレーニングのようなものです。このチューニング作業には多くの人的・時間的資源が必要です。大量のデータを投入して学習させ、その後も逐一確認しながら修整していなければなりません。また、専門用語の翻訳も覚えさせなければなりません。

企業独自の知的財産となるため、こういったチューニング作業のしやすさも考慮して、サービスを選ぶのがよいでしょう。

セキュリティ面は強化されているか

最後に、 AI 翻訳サービスを選ぶ上で配慮すべきは、セキュリティ面です。機密データや、資料の内容が社外に漏洩するのは大問題です。 AI 翻訳サービスは、クラウド上で提供されることが多いことから、セキュリティ面での安全性の担保が急務です。

近年では情報保護の意識が向上し、 IP アドレスで利用可能な端末を限定したり、データの受け渡しを暗号化したクラウド上で行ったりと、対策が進んできています。

AI 翻訳は未来へどう影響するのか

AI 翻訳の進化によって、同一言語を理解しないメンバー同士が会議をしたり、意志の疎通を図ったりすることがより簡単になりました。これらを踏まえ、これから先の英語学習はどのように発展し、影響していくのでしょうか。

英語学習は不要になるの?

今後は海外とのコミュニケーションを図る機会がますます増えていくことでしょう。また、 AI 翻訳の精度は、専門分野も含め、かなりの領域をカバーできるようになりました。しかし、まだ十分とはいえません。特にビジネスの分野では、意図した意味ではない翻訳がされてしまうと、商談などがうまくいかなくなってしまう可能性さえあります。使用する言語の基本的な文法や構成を理解しておかなければ、 AI 翻訳が正しいかどうか判断することも難しいでしょう。そのため英語学習は引き続き重要といえます。

翻訳業務はなくなるの?

AI 翻訳が目覚ましい成果を上げているとはいえ、 IT などの専門技術や文芸、知的財産、論文作成、法務といった分野の第一線で活躍する翻訳家の仕事がなくなるわけではありません。 AI と併用して効率化するものの、チェックや推敲の業務には人間の手が必要です。逆に、機械翻訳の文章を修整して自然な翻訳に近づける仕事の需要も高まっています。 AI と人間がそれぞれの長所短所を持ち寄って作業分担する状況が当分は続くと予想されます。

AI 翻訳の更なる成長には「データ活用」が必須

今後の企業がデータ活用を進めるにあたり、ビッグデータの利用は避けられない課題です。総務省が行うビッグデータの定義は「事業に役立つ知見を導き出すためのデータ」とされており、社会のあらゆるところから蓄積された膨大なデータの集合体であると解釈できます。情報化社会において、これらのデータを活用して生産性を上げることが期待されています。

AI とビッグデータは互いに密接な関係にあり、両者を掛け合わせることによってニーズの高い情報を絞り込み、適切な分析を経てデータを事業に役立つ資源として活かすことが求められています。これは AI 翻訳に関しても例外ではなく、データ活用の深化にともない AI 翻訳の精度も向上していくと考えられます。

まとめ

AI(人工知能)を使った翻訳は、近年目覚ましい進化を遂げ、専門性をともなった翻訳も可能となりました。ビジネスの場においても、 AI 翻訳を導入することで、時間やコストを削減つつ、より容易にグローバル化が図れます。有効活用する場合は、自社の環境に応じたサービスを選択することが求められます。 今後はさらに AI や有用なデータ分析の技術を掛け合わせることにより、ビジネスや生活における生産性が向上し、それにともなって AI 翻訳の精度もさらに向上していくと期待されています。

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