データ活用

2021年9月13日

データサイエンスに役立つ資格 難易度やデータ活用に生かせるメリットとは?

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近年あらゆる事業において、データサイエンティストの需要は増加傾向にあるようです。専門的な知識を必要とするデータサイエンスには、スキルレベルの指標となるさまざまな資格があります。データサイエンスに関連した資格の要点と、取得するメリットについて分かりやすく解説します。

データサイエンティストとは

データの分析・活用における専門家をデータサイエンティストといいます。その役割は、データ分析を用いて課題を見つけ出し、解決へ導くためのアクションを決定づけるというものです。具体的な仕事の内容としては、データ分析を基にした課題や目標の洗い出し、課題を解決するために必要なデータの収集・加工・保管のほか、課題解決につながる有意義なデータを導き出すための手法を用いたデータ分析などです。

また、分析により得られた結果をビジュアライゼーションして、課題解決とつなげて分かりやすく提示する作業もデータサイエンティストが行います。根拠あるデータを基に最善の解決案を提言するには、専門的な知識だけでなく、業務についての詳しい知識が必要です。さらに、コミュニケーション能力、プレゼンのスキルなども求められます。

データサイエンティスト関連の資格が求められる背景

デジタル化の推進によりビッグデータが集まりやすくなり、さまざまな場面で活用できるようになりました。現在、 IT 人材は不足の傾向にあり、中でも専門性の高いデータサイエンティストの需要は高まってきています。これまでにデータサイエンティストとしての経験があったとしても、さまざまなレベルの人材がいるため、企業が求めるスキルを持っているかどうかの判断が困難でした。

転職を希望する側にとっても、客観的に自信のスキルを証明するのは難しいことです。このような背景から、共通スキルレベルの指標となる資格保有者を企業が積極的に求めるようになったのです。

データサイエンスに役立つ資格

データサイエンティストがどのような仕事をするのか、なぜ資格が求められるのかが分かりました。ここからは、データサイエンスに有用な 6 つの資格をピックアップして、それぞれの試験の概要や特徴、メリットも併せて解説します。

データスペシャリスト試験/情報処理推進機構(IPA)

経済産業省が認定する国家試験のひとつが「データスペシャリスト試験」です。主にデータベースのエンジニアや管理者などを対象とした資格ですが、ビッグデータを扱うデータサイエンティストが、自身のスキルを証明するために取得する資格としても注目を集めています。

試験は 4 部で構成されており、午前の 1・2 部は選択式、午後の 1・2 が記述式の問題が出題されます。データベースシステムに関する高度な問題が多く出題され、合格率が 1 割程度と難易度が高い事でも有名です。

この試験に合格すると、データベースシステムの構築や管理、解析したビッグデータを業務フローにどう落とし込むかなど、総合的なスキルを証明できます。試験の開催日程は春季・秋季の年 2 回で誰でも受けることができ、受験料は 7,500 円です。

G 検定・ E 資格/日本ディープラーニング協会(JDLA)

ディープラーニングを事業に活用する能力・知識を証明するジェネラリスト用の資格が「G 検定」です。また、同じく AI 技術に関連したエンジニア向けの「E 資格」は、ディープラーニングの理論を正しく理解したうえで、実装する人材の育成を目的としています。

テキスト・画像・音声データから、特定の情報や特徴を見つけ出すディープラーニングの技術は、 AI 技術の発展を支えるために重要な役割を担います。今後増え続けるニーズに対して、資格保有者は企業にとって重宝される存在となるはずです。

G 検定の受験資格に制限はありませんが、 E 資格を受験するには前提条件があり、 JDLA 認定プログラムを試験日の 2 年以内に修了していることが必須条件となっています。 G 検定の費用は 13,200 円で年 3 回の実施、 E 資格は 33,000 円で年 2 回の試験が実施されています。

資格を取得することによるメリットは、基本的な知識を習得して一定基準のスキルが備わっているという証明になり、社内外からの評価向上や転職活動にも有利です。人材の育成が目的である G 検定は、専門的な知識がなくても対応できる難易度ですが、 E 資格は国内のディープラーニング関連試験の中でもっとも難易度が高いといわれています。

統計検定(準 1 級)/統計質保証推進協会

統計学の知識と活用力を評価する統計検定(準 1 級)の資格試験は、分析力に直結した統計の知識を確認する内容となっています。 5 段階にレベルに分けされたうち、準 1 級は基礎知識を正しく理解していないと解けない応用知識の問題です。

費用はレベルによって異なり準 1 級は 8,000 円です。試験は年 2 回実施され、内容はマークシート式の選択問題と部分記述式、論述問題で構成されており、合格率は 2 割程度と難易度は高めになっています。

統計学の知識が身に着いていると客観的に証明する資格は、データサイエンティストとして、研究の開発や市場調査などに役立つ人材であるというアピールにつながります。データサイエンスや AI 技術を扱う現場において、将来性がある資格のひとつです。

OSS-DB 技術者認定試験/エルピーアイジャパン(LPI-Japan)

オープンソースデータベース(OSS-DB)のソフトウェア「PostgreSQL」を基準とした試験です。データベースの設計・開発・導入・運用に不可欠な技術の認定が受けられ、データサイエンティストとしてデータの抽出や加工を行う際に必要な基本的な知識が問われます。

難易度はそれほど高くはありませんが、 OSS-DB の運用管理技術を認定する「Silver」と、大規模なシステムの導入・コンサルティングができる「Gold」の2つのレベルが設けられています。 Gold は実際に企業のシステムで「PostgreSQL」の運用経験がある技術者を対象としているため、取得には Silver の認定が必要です。

受験料は 16,500 円で試験は随時開催されています。顧客に最適なデータベースシステムを提案できる技術者として、 PostgreSQL に関しての技術を客観的に証明に役立つ資格の保有は、キャリアアップやプラス評価につながるのがメリットです。 OSS-DB への移行を検討する企業の増加に伴い OSS-DB エンジニアがより一層求められる状況になっています。

Python 3 エンジニア認定基礎試験/Python エンジニア育成推進協会

Web サービスや AI 関連ビジネスなど、幅広い用途のある言語「Python」の基礎的な文法を確認する試験です。合格率も 8 割近くとそれほど難しくないので、データサイエンティストとしての適性を試す目的で受けてみるのもおすすめです。

通年実施されている試験の費用は 11,000 円となっています。 Python の資格を取得することで、仕事の幅が広がり、さらなるスキルアップにつながるというメリットが得られます。 Python の基礎知識があると客観的に証明されていれば、未経験からの転職も有利になるはずです。

オラクルマスター/日本オラクル社

「Oracle Database」シリーズを扱う技術者を認定する資格試験です。データベースの運用・管理とデータベース言語「SQL」の習熟度が問われます。 SE やプログラマーにも人気のベンダー資格となっていて、 Bronze(ブロンズ)・ Silver(シルバー)・ Gold(ゴールド)・ Platinum(プラチナ)といった 4 つのグレードをステップアップ形式で取得するような仕組みになっています。

対象試験は 3 つあり、データベース管理者として必要なデータベース作成・運用保守・削除操作を確認する「DBA」と、データベースの操作に必要な SQL の文法を理解しているかどうかを問う「SQL 基礎」「12c SQL 基礎」どちらかの計 2 つに合格することで資格が認定されます。個々の試験として受けられるので、同時に受けなければならないといった決まりはありません。

この資格を取得すると、国内トップシェアのデータベースを扱えるという客観的な証明が得られます。また、オラクルマスターは国外の試験と連携されているため、日本国内でゴールド以上に認定されれば、国内外でデータベースを運用できる技術者として認定を受けたことになります。試験の費用はゴールドまでが 29,260 円、国内でも資格保有者が極めて少ないプラチナは 261,800 円とその費用も高額です。試験は常時行われており、ブロンズの難易度はそこまで高くありませんが、シルバーになるとやや難しく、ゴールド・プラチナの取得は難関とされています。

まとめ

データサイエンスに役立つ資格について、その概要と取得するメリットを解説しました。将来性の高さでも注目の集まっているデータサイエンティストは、これからますます需要が高くなると考えられています。これまでのキャリアを活かして、さらに視野を広げたいと考えているのなら、ぜひスキルアップを目指して、ここで紹介した資格試験に挑戦してみてはいかがでしょうか。

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