データ活用
2021-10-11
データ活用
2021-09-06
BI ツールについて気になっていませんか? BI ツールとは、さまざまな形式で蓄積された膨大なデータを、自動で抽出し、分析、ビジュアライズしてくれるツールです。
この記事では、 BI ツールの中でも使い勝手のよい、主要なセルフサービス BI の特徴を紹介。また、 BI ツールのメリットを解説しています。ぜひ、参考にしてください。
BI ツールとは、ビジネスインテリジェンスツールの略で、企業が持つ多種多様で膨大なデータを自動で抽出、分析し、ビジュアライゼーションするデータプラットフォームのことを言います。
新たな経営方針を打ち出すことや、業務の効率化を行うために活用することができ、ビジネスにおけるスピーディーな意思決定に役立つツールです。一般的なデータ分析ソフトウェアでは処理が難しいビックデータ分析において、 BI ツールの活用は企業にとって必要不可欠と言えるでしょう。
BI ツールの中でも、セルフサービス BI は圧倒的に使い勝手のよいツールです。直感的に使っても、見たいデータにたどり着ける操作性のよさから、プログラミングなど専門知識のないエンドユーザーでも分析やレポート作成が可能です。
ここでは Microsoft 社、 Tableau Software 社、 Google 社の 3 社が提供するセルフサービス BI を対象として、特徴やサービスについて比較・解説します。
提供 | 製品名 | プランと料金 | 使える機能 | 無料版 |
Microsoft | Power BI |
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データの取得・加工・可視化・分析
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あり(作成レポートの個人使用が前提) |
Tableau Software | Tableau Desktop |
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14 日間の無料トライアルあり |
Google Data Portal | 有料プランはなし | データの抽出・統合・レポート作成 作成したレポートの共有 | あり(無償版のみの提供) |
Power BI は Microsoft 社が提供する、クラウド型のセルフサービス BI です。アカウントを作成すればすぐに使い始められます。基本的な機能であれば無料で使用できるので、お試ししやすいのもポイントです。
データの抽出・変換・統合、レポート作成、レポートの自動更新など、多くの BI ツールが備えている機能を、プログラミングの知識がなくても誰もが手軽に利用できます。
特徴として、手順が Microsoft Office シリーズの感覚で扱えるので、元々 Microsoft Office を利用していた場合にはとても使いやすく感じるでしょう。 BI 初心者にもおすすめです。また、 Excel データの利用も可能で、今までに蓄積していたデータも活用でき、 Excel のほかにもテキストファイルなどのオンプレミスや、 Azure や GCP などのクラウドまで、 120 種類以上のデータに接続できるのも魅力でしょう。
Tableau Desktop は、米シアトルに本社がある Tableau Software 社が提供するセルフサービス BI です。世界有数の IT 関連リサーチ&コンサル企業であるガートナー社が毎年発表する「マジック・クアドラントレポート」で、最高位の「リーダー」評価を 9 年連続で獲得しており、非常に優秀なツールと言えるでしょう。
Tableau Desktop はさまざまなデータに接続が可能で、オンプレスミス型、クラウド型のどちらでも利用できます。
ドラッグ&ドロップのみで、誰でも簡単に分析ができるため、データのビジュアライズが高速に行えます。また、スプレッドシートや SQL データベースなどの多種多様なデータを組み合わせて分析することも可能です。
Tableau Desktop の特徴は、データのビジュアライズを、表やグラフだけでなく、マップ上にデータをプロットし、双方向性のあるマップを自動で作成してくれる機能があることです。地理的な要因を分析することができるので、オープンデータを扱う自治体や、グローバルな業種で利用され、旅行・通信・広告・サービス業など多方面に広がっています。
14 日間の無料トライアル期間があるので、使用感を確かめることができます。
Google Data Portal は Google 社から提供されているクラウド型のセルフサービス BI です。無料で利用することができ、 Google アカウントがあれば即座に使用開始できます。 Google アナリティクスや Google スプレッドシート、 Google Ads などの複数のツールから簡単にデータを取り込め、あらゆる形式にアウトプットできます。ビジュアライズされたデータは、すべて Google ドライブに保存され自動更新されるので、自社サーバーがなくても使用しやすいでしょう。また、ほかのユーザーとの共有も可能です。さらに、編集や閲覧制限も分けることできるので、社内で効率的に活用することができます。テレワークや在宅勤務にも有用です。
Google Data Portal の特徴として、ビジュアライズされたデータをカラーテーマやスタイルなどカスタマイズが自在に操れることです。これにより、デザイン性の高い表やグラフを作成することが可能です。
BI ツールを用いることにより、企業はどのようなメリットを得られるのでしょうか。
まずひとつには、データを集めたり分析したりなど、これまで手作業で行っていた業務を BI ツールに置き換えることで業務の効率化につながります。
また、データを分析し可視化することで、多くの課題が浮き彫りになり、解消できるようになるでしょう。
ここでは、以上のような、 BI ツールを導入することによって生じるメリットについて詳しく解説します。
BI ツールを導入することで、 SFA や ERP、 CRM などのシステムの違うデータを、手作業で新たなシステムに入力し直す必要がなくなります。これまで各部署に散在していた、多くのデータを自動で集めて一元管理し、自在に分析できるのです。
また、 BI ツールを用いれば、数値や表などを分析、グラフなどでビジュアライズしたものを各部署で共有することも可能です。多種多様なデータを複合し、システム内で分析することで、単なるグラフ作成や集計だけでなく、隠れたデータの掘り起こしができるようになります。これまで気がつかなかった新たな知見を得られ、最終的には企業の利益につながるでしょう。
データ分析というと、従来は対象となるデータの抽出、管理、レポート作成など、多くの時間や手間がかけられていました。しかし、 BI ツールは、データ収集から抽出、分析、レポーティングを瞬時に自動で行ってくれるのです。これまで手作業で時間がかかっていたり、ミスが起こったりしていた業務を正確に行い、なおかつ時間を短縮することができます。そのぶん、ほかの業務に時間を費やせることから、業務の効率化にもつながり、経営に関する意思決定も迅速に行えるでしょう。
前述した通り、手作業での分析には多くの工程や時間を要します。そのため、データにタイムラグが生じてしまったり、レポート作成までの過程でミスが起きたりすることがありました。 BI ツールを用いることにより、常に最新のデータが可視化されるため、リアルタイムの正確なデータで自社の現状把握をすることが可能です。
また、抽出したデータはグラフや表、地図などで誰でも直感的に把握できる状態になるため、社内での情報共有に役立つでしょう。
BI ツールで行われた分析結果からは、思わぬ問題が掘り出されることがあります。 BI ツールはあらゆるデータを抽出し分析するため、関連性がないと思われていたデータ間から、問題や課題が表面化するのです。
分析結果で問題が早期発見されることにより、素早い対処、解決につなげることができます。
これまで気づくことのなかった問題をBIツールで早期発見できることは、ビジネスにおいて有利に働き、企業の成長にもつながるでしょう。
BI ツールは、多種多様な形式のデータを素早く抽出し、分析、ビジュアライズするデータプラットフォームです。 BI ツールにより、業務時間が短縮され、効率化にもつながります。また、今まで隠れていた問題も BI ツールによって表面化することもあり、早期に解決することができます。 また、 BI ツールの中には、誰でも直感的な操作で手軽に扱えるセルフサービス BI が各社から提供されており、特に Microsoft 社の Power BI は Office ユーザーにとって扱いやすいツールです。ほかにも製品ごとに特徴があるため、自社に合った製品を選択しましょう。